週2正社員シリーズ 週2パート? 週2正社員? 働き方を「選べる」社会へ

週2正社員シリーズ

週2パート? 週2正社員?
働き方を「選べる」社会へ

短時間で働くならパート。正社員なら週5日。
そんな当たり前に、もう一つ選択肢を加えてみませんか。
このシリーズでは、企業側・従業員側の両方から「週2正社員」という働き方を考えます。

第1話|企業目線

週2パートの方が安い。
それでも「週2正社員」にする理由

「週2日しか働かないなら、パートでいいんじゃない?」

週2正社員の話をすると、よく言われます。

確かに、社会保険料だけを見れば、週2パートの方が会社負担は少なくなる場合があります。

では、本当にパートの方が安いのでしょうか?

社会保険料だけが人件費ではない

人が辞めれば、また求人を出します。

求人広告を出す。

応募者に対応する。

面接する。

採用手続きをする。

仕事を教える。

慣れるまでフォローする。

ようやく仕事を覚えたころに辞めたら、また最初からです。

広告費だけではありません。
採用担当者の時間、面接する人の時間、教育する社員の時間も、すべて会社のコストです。

社会保険料は数字として見えるので「高い」と感じやすい。
でも、採用・教育・離職にかかるコストは意外と見えにくいものです。

人材難なのに、週5日働ける人だけを探す?

今は、人を採用したくてもなかなか採れない時代です。

それなのに「週5日フルタイムで働ける人」だけを探していたら、会社自身が採用対象を狭めてしまいます。

週2なら働ける。

週3なら働ける。

子育てや介護をしている。

自分の仕事や地域活動もしている。

週5日は無理。
でも、経験も能力もある。

そんな人はたくさんいます。

週5日働けないことと、仕事ができないことは別の話です。

長く働いてもらうための投資と考える

もちろん、週2正社員として社会保険に加入すれば、会社負担は増えます。

だから「週2正社員の方が安い」と言いたいわけではありません。

ただ、この人には長く働いてほしい。
仕事を覚えてほしい。
会社のことを理解してほしい。
少しずつ仕事を任せたい。

そう思える人なら、社会保険料を負担してでも長く働ける環境を作る。

それも一つの経営判断だと思います。

採用を何度も繰り返すより、人に長く働いてもらうために投資する。

そう考えると、「パートの方が安い」と単純には言えません。

週2正社員は、会社側の選択肢でもある

もちろん、パートを否定しているわけではありません。

パートが合っている仕事もあるし、パートを希望する人もいます。

私たちが言いたいのは、
「短時間勤務ならパートしかない」ではなく、
「週2正社員という選択肢もありますよ」ということです。

週5日働ける人を探し続けるのか。
それとも「週2でも、この人と働きたい」という人を採用できる会社になるのか。

人材難の時代だからこそ、会社側にも働き方の選択肢が必要だと思っています。

第2話|従業員目線

週2パートの方が手取りがいい?
それでも「週2正社員」にこだわる理由

「社会保険に入ったら、手取りが減るじゃないですか」

これも、週2正社員の話をするとよく出てきます。

確かに、今まで配偶者の扶養に入っていた人が社会保険に加入すれば、健康保険料や厚生年金保険料が給与から引かれます。

同じ額面なら、「今月振り込まれる金額」は少なくなります。

だったら「週2パートの方が得じゃない?」と思うのも当然です。

手取りだけで比べていいのか

社会保険料は給与明細に出るので、減ったことがすぐわかります。

でも、社会保険に入ることで得られるものは、普段はなかなか見えません。

厚生年金。

病気やけがで働けなくなったときの傷病手当金。

出産で仕事を休んだときの出産手当金。

社会保険料は、ただ引かれてなくなるお金ではなく、もしものときの保障でもあります。

もちろん、だから全員が週2正社員になるべき、という話ではありません。

今は手取りを優先したい。
扶養の範囲で働きたい。

そういう選択もあっていいと思っています。

夫婦で社会保険に入っている安心もある

私は、夫婦で働く場合にもメリットがあると思っています。

夫婦それぞれが社会保険に入っていれば、どちらかが仕事を辞めたとき、条件を満たせば、次の仕事が決まるまで配偶者の扶養に入るという選択肢があります。

これは単に保険料の話ではありません。

仕事を辞めた瞬間に「早く次の会社を決めなきゃ」と焦らなくてもいい。

とりあえず見つかった仕事に飛びつくのではなく、

自分は次に何をしたいのか。

どんな会社で働きたいのか。

どんな働き方をしたいのか。

少し時間をかけて探す余裕が生まれます。

社会保障があることで、人生の変化に少し余裕を持てる。
これも、毎月の手取りだけでは見えない価値だと思っています。

短時間でも、社員として働きたい人はいる

週2日しか働けなくても、会社の仕事を覚えたい、責任ある仕事もしたい、長く働きたい、キャリアを続けたい、という人はいます。

週5日働けないからといって、自動的にパートになる必要はありません。

子育て、介護、勉強、副業、自分の事業。

人生には、週5日働けない時期があります。

そんなときに「正社員を辞めてパートになる」だけではなく、「週2正社員になる」という選択肢があってもいいと思うんです。

手取りを取るか、保障を取るか。それも選べばいい

「今は手取りを優先したいからパート」でもいい。

「多少手取りが減っても、保障やキャリアを考えて週2正社員」でもいい。

大切なのは、どちらが正解かではありません。
自分で選べることです。

私たちが週2正社員を広げたいのは、みんなを正社員にしたいからではありません。

「短時間しか働けないならパート」という一択だったところに、週2正社員という選択肢を増やしたい。

それだけなんです。

第3話|まとめ

週2パートと週2正社員、結局どっちがいい?
大切なのは「選べること」

第1話では、会社側から見た週2正社員。

第2話では、働く側から見た週2正社員について書きました。

会社から見れば、 「社会保険料を負担しなくていいなら、パートの方が安い」 という考え方があります。

働く側から見れば、 「社会保険料を払わなくていいなら、パートの方が手取りが多い」 という考え方があります。

では、週2パートと週2正社員、結局どっちがいいのか?

答えは、

人によります(笑)

私たちが増やしたいのは「週2正社員」ではない

ちょっと変な言い方ですが、週2正社員を広げている私たちが、本当に増やしたいのは週2正社員ではありません。

働き方の選択肢です。

パートがいい人はパートでいい。

週5正社員がいい人は週5正社員。

業務委託でもいい。

そして、 「短い時間しか働けないけれど、社員として働きたい」 という人には、週2正社員という選択肢があってもいい。

なぜ短時間だと自動的にパートなのか

私は、ここにずっと違和感があります。

週5日働ける。だから正社員。

週2日しか働けない。だからパート。

でも、 「何日働けるのか」と 「会社とどんな関係で働きたいのか」は別の話です。

週2日でも長く働きたい人はいる。

会社側だって、週5日来られる人より、週2日でも長く一緒に働きたい人がいるかもしれません。

だったら、勤務日数だけで雇用形態を決めなくてもいいと思うんです。

働き方は、人生に合わせて変わっていい

20代は週5正社員。

子育て中は週2正社員。

落ち着いたら週4。

親の介護が始まったら、また週2。

自分の事業を始めたから、会社員は週2。

そんな働き方があってもいい。

人生が変われば、働き方も変わる。

そのたびに「正社員を続けるか、辞めてパートになるか」の二択にしなくてもいいはずです。

選択肢があるから、考えられる

パート。
週2正社員。
週5正社員。
業務委託。

選択肢が増えると、少し面倒になります。

自分はどう働きたいのか。
会社はその人にどう働いてほしいのか。

考えなければいけません。

でも、その面倒くささが大事だと思っています。

選択肢がなければ、 「短時間ならパートです」 で終わります。

選択肢があるから初めて、 「私はどう働きたいんだろう?」 と考えることができます。

週2正社員は「答え」ではなく「選択肢」

パートがいい人は、パート。

週2正社員がいい人は、週2正社員。

週5正社員でもいい。
業務委託でもいい。

大切なのは、 自分に合った働き方を選べること。

週2正社員は、新しい正解ではありません。
これまで選べなかった人のために、選択肢を一つ増やしただけです。

私たちが増やしたいのは「週2正社員」ではなく、

働き方を選べる人。

この3回で一番伝えたかったのは、そこです。