目標による管理とキャリア開発を結ぶ

2021年4月のこと

 

池元 正美さんが主催する『キャリア開発24の扉』の読書会。

今回は、「目標による管理とキャリア開発を結ぶ」24の扉だった。

『キャリア開発24の扉』 

 

日本が過去に取り入れた MBO(目標による管理) は、数値が中心の目標設定になっていった。『自然経営(武井 浩三/天外 伺朗:著)』にも出てきたが、P/Lを中心にする指標だと目先の利益による評価に終始してしまう。

自然経営 

 

営業件数のようなわかりやすい指標は、いずれ独り歩きしてノルマという呪縛に陥る。また「今月はノルマに余裕があるから、残りは来月に回そう」といった心理が働き、指標がうまく機能しなくなる。そして経理や総務といった内部的な部署は、経費でしか判断されなくなってしまう。

 

 

本来であればB/Sに残る、長期的な目標設定も必要なのだろうが、結局わかりやすい管理しやすい、指摘しやすい指標に行きますよね。

 

 

そこで話題に上がったのが、戦後、工員を育てるために始まった先生1人対生徒40人スタイルの学校教育だった。 生徒が何をしたいとかどうなりたいかは別にして、平均的な人(駒)を作る教育がされてきたところまで行き着いた。

 

 

だから会社に入ってからも、上司の言うことさえやればいい。自分で考えることをしない…そうなっているのでは?

 

 

上司と部下が対等になって面談をすればいいという話もあるが、現状はなかなか対等にはなれないだろう。結局会社や上司が望む人物像を押し付けるための面談になっているのでは? 自発的な目標設定には程遠いのではないだろうか?

 

 

まあ、上司もそうやって育てられた歴史があるんだろうなぁ。

 

 

コミュニケーションというと、ただ話すだけになりそうな気がする。上司自身が自分を理解し、そして部下も自分を理解した上で、上司がどうなりたいか、部下もどうなりたいかをすり合わせる。

どうしても合わなければ、転職も含めて一緒に考える。そんな対等な関係ができることが重要になってくるんじゃないかなぁ。その点、自然経営はすごいと思う。

 

 

読書会の最後の方で就職する学生のための24図というコーナーに入った。まだ全然出だしの部分だが「新卒者一括採用」>「定年まで雇用」が日本の就活になっている。

大学に通っている間に就職が決まったのなら、中退して働き始めてもいい気がするし、仕事や生活に余裕が出てきたタイミング(例えば 子育て休暇中)にオンライン授業などで復学することだって不可能ではないはずだ。

 

 

そもそも学生は、求人サイトにたくさんお金を払える会社しか知らない。あとは有名な商品の販売会社とか。その商品の開発会社や物流、材料を作っている会社などは、名前も知らないので、目もくれない。

 

 

まあ、これは親も悪いのだろう。子供がどこに就職するとか、有名大学と同じ扱い。 何ができるかではなく、どこに入るかで決めている。 この辺も変わっていく必要があるんでしょう。就活を控えた娘2人を抱える我が家としては、近々家族4人で、就活について考える時間を作ることにしました。その後、寿司食べに行くってことでw

 

 

自分にとっての仕事や、社員にとっての仕事、自分の子供達にとっての仕事などを

幸せに働くという視点で考えていくと、週5勤務のフルタイムにこだわる必要はまったくないということにたどり着いたのです。なので週2正社員の働き方を応援しています。