「週2正社員制度のすすめ - 社労士さんへのメッセージ」

週2正社員制度について、特に社労士の皆さんに向けてお話ししたいと思います。
 

週2正社員制度(短時間正社員制度)

週2正社員制度とは、社員が週に2日だけ正社員として働くという制度です。この制度は、社員が自分の時間を持つことができ、企業は人材を確保しやすくなるというメリットがあります。しかし、この制度をあまり理解していない社労士さんもいらっしゃったり、週20時間の労働時間を超えないと、社会保険や厚生年金に入れないと誤解している方もいらっしゃいます。

しかし、そのことを知っているのが社労士の役割はそれだけではありません。社内の就業規則や賃金表が整備されていない会社が多く、新たな人をフルタイム正社員やパート以外の方法で雇おうとすると矛盾が生じることがあります。そのため、社内法である就業規則や賃金表、昇給表などの社内整備が必要となります。そして、これらの整備には社労士の専門的な知識と経験が必要となります。

社内の法整備 社労士の役目

特に給料や待遇面においてルールが必要で、中小企業の中には、半分社長の気分により決めているところもあります。当たり前ですが、従業員の給与はその職務内容、業績、経験、スキル、市場の相場などに基づいて公平に決定されるべきです。給与の決定プロセスは透明であるべきで、従業員が自身の給与がどのように決定されているのかを理解できるようにすることが重要です。これにより、従業員のモチベーションと満足度を高め、組織の公平性を保つことができます。したがって、中小企業の社長が気分で従業員の給与を決めてしまうことは、組織の公平性や透明性を損なう可能性があり、避けるべきです。

また、週2正社員制度を適切に活用することで、企業は社員の幸せ、組織の成長、そして経営者の幸せを実現することができます。社労士は、これらをトータルでサポートする役割を果たすことができます。

キャリアコンサルタントと組んでキャリア開発・組織開発

ここで、更に会社組織を成長させるためには、社労士とキャリアコンサルタントがうまくタッグを組むことです。キャリアコンサルタントは従業員のキャリア開発をサポートし、社労士は法律や制度の面からサポートします。このようにして、社員の幸せ、組織の成長、そして経営者の幸せをトータルでサポートすることが可能となります。

なので、社労士がただ報酬をもらう先の経営者の顔色を見ているだけでは、AIに取って代わられる可能性があります。働く社員の幸せ、組織の成長、そして経営者の幸せをトータルでサポートできる社労士が、これからの時代には求められます。


以上、週2正社員制度のすすめと、社労士の皆さんへのメッセージでした。これからの社労士の役割について、一緒に考えていきましょう。

社労士としての書籍「週2正社員のススメ」の読み方

「週2正社員のススメ」は、週2正社員制度を導入するための具体的な手法や考え方を提供する書籍です。
社労士として、この本を読む際には以下のような視点で読み進めることをおすすめします。

  1. 全体の理解: まずは全体を通読し、週2正社員制度の全体像を理解しましょう。その上で、自分の専門性や関心に合わせて特に重点を置く章を決めます。

  2. 中小企業の視点の理解(第1章、第2章): 中小企業がなぜ週2正社員制度を採用するべきなのか、その理由とメリットを理解します。これにより、クライアント企業に対するアドバイスや提案の際に、その背景や目的を明確に説明することができます。

  3. 法律や制度の理解(第3章、第4章、第5章): 社労士としての専門性を活かし、週2正社員制度の法律や制度面を深く理解します。これにより、企業が週2正社員制度を適切に運用するための具体的な手続きや注意点を指導することができます。

  4. キャリア開発の視点の理解(第6章、第7章): 週2正社員制度を採用することで、従業員のキャリア開発にどのような影響があるのかを理解します。また、キャリアコンサルタントと協力して、従業員のキャリア開発を支援する方法を考えます。

  5. 人事部の役割と地域への取り組み(第8章、第9章): 企業の人事部が週2正社員制度を適切に運用するために果たすべき役割を理解します。また、地域全体として週2正社員制度を推進するための施策を考えます。

  6. これからの課題(第10章): 週2正社員制度がこれから直面するであろう課題を理解し、それに対する解決策を考えます。

以上の視点で「週2正社員のススメ」を読むことで、社労士として週2正社員制度を理解し、クライアント企業に提案する場合の両方で有効に活用することができるでしょう。

 

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